沖縄の地方で育まれた着物の着方ウシンチー

着物の弥生・島崎康子

2017年04月03日 14:56

ウシンチー【紐の中に押し込める(ウシン)着方(チー)】
南国沖縄は昔から琉球独自の着物の着方をしてまいりました。
和装に対して琉装と呼ばれています。
着物によって色々な着方がありますが、今回はウシンチーと呼ばれる着方を紹介いたします。

筒袖の半襦袢にウエストに紐をしめます。


背は衣紋を少し抜きます。
昔は男物ように衣紋は抜かなかったといわれています。


着物の下前を先程の、ひもに上から押し込み紐に挟みます。


上前も同様に上から下紐に挟み入れます。


後姿はゆったりと自然な膨らみをだし、この姿は琉球独特の後ろ姿となります。


袖は、広袖なので南国の風が通り抜け、涼しく感じます。


琉球民謡が聞こえてくるようですね。



昔の沖縄の人々は、糸づくりから織、仕立まで全て自家製でしたので、仕上げた時の嬉しさは格別だったことでしょう。
私の学生の頃に那覇の国際通りを宮古上布のウシンチー姿の女性が思い出され、昔のおばぁちゃん達の姿がしのばれます。





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